関西遠心コラム

遠心分離機の使用分野・使用例

液体をきれいにする。必要な成分を回収する。
固形物に含まれる液分を減らす。

遠心分離機は、医薬品や食品、化学、リサイクルなど、さまざまな分野で使われています。同じ分野でも「何を取り除き、何を回収したいか」によって、分離の目的は異なります。ここでは、主な対象物と代表的な使用例をご紹介します。

遠心分離機が使われる分野

扱う対象物は、培養液、食品原料、化学材料、使用済み油など多岐にわたります。

使用分野 主な対象物・用途
医薬品 血液製剤、医薬中間品、医薬原薬、漢方薬、アミノ酸、乳酸菌、ワクチン、ビタミン剤、抗生物質、栄養ドリンク、微生物回収など
食品 お酒(酵母菌回収、日本酒)、健康食品、糖蜜、香料、調味料、各種エキス、動植物油、魚油、タウリン、食品添加物、砂糖、塩、果物、クエン酸、スープ、ワイン、醤油、食品用色素など
大学・研究所 各種研究・実験
化学 塗料(粒子径の均一化)、顔料、各種溶剤、各種樹脂材料、金属粉、ガラス、製紙、電子材料、ファインケミカルなど
リサイクル 廃油、排水など
その他 対象物や分離の目的に応じたさまざまな用途

対象物の性状や処理条件によって、適した機種・分離方式は異なります。

代表的な4つの使用例

液体をきれいにする

使用済み油から、固形の異物を取り除く

使用済みの食用油などには、カスや固形の異物が混入することがあります。遠心分離によってこれらを取り除き、油の再利用の検討につなげます。工場から排出される廃油も、対象物に応じて分離を検討できます。

遠心分離異物を含む油異物を除いた油
油から固形の異物を除去するイメージ。再利用の可否や除去性能を保証する図ではありません。

固形の異物を取り除くことと、油自体の劣化を回復させることは異なります。再利用の可否は、油の状態や再利用先の条件に応じて判断します。

必要な成分を回収する

培養液から、菌体を回収する

培養した液から、目的の菌体を回収する用途です。医薬品分野のほか、乳酸菌や酵母菌などを扱う食品分野でも遠心分離が利用されています。回収した菌体は、目的に応じて次の工程へ送られます。

遠心分離菌体を含む液回収した菌体
培養液から菌体を回収する目的を示した概念図。菌体の形や大きさは模式的に表現しています。
後工程への影響を抑える

不要な固形分を除き、品質の向上につなげる

製品や原料の液体に混入した微細な固形分が、品質や後工程に影響する場合があります。遠心分離で不要な成分を取り除くことにより、品質の向上や後工程の負荷軽減を図ります。

遠心分離固形分を含む液固形分を除いた液
液体側を回収する用途のイメージ。分離できる粒子や残留量は対象物・条件により異なります。
固形物の液分を減らす

対象物に含まれる水分・油分を減らす

固形物に付着・含有する水分や油分などの液分を、遠心分離によって減らす用途です。洗濯機の脱水と同じように、回転による遠心力を利用します。後工程での乾燥負荷の軽減などにつなげます。

遠心分離液分を含む固形物液分を減らした固形物
脱水・脱油の目的を示した概念図。図中の粒は固形物を表し、完全な乾燥を意味するものではありません。

研究用途から、生産現場の分離まで

「遠心分離機」と聞くと、試験管を回転させる実験用の装置をイメージされる方も多いかもしれません。当社では、遠心力を利用する原理を生産工程に活かした、産業用の遠心分離機を専門に製造しています。

対象物の性状、処理量、回収したい成分などを伺い、研究用途から量産工程まで、ご用途に応じた機種や分離方法をご提案します。

ご相談の際にお聞かせいただきたいこと

対象物について

液体と固形分の種類、粒子の大きさ、粘り気など、分かる範囲でお知らせください。

分離の目的

取り除きたい成分、回収したい成分、分離後の用途をお聞かせください。

処理の条件

処理したい量、温度、現在の工程やお困りごとをお聞かせください。