関西遠心コラム

遠心分離機とは?

回転する力を利用して、混ざったものを分ける。
遠心分離の仕組みと、代表的な分離方式をご紹介します。

遠心分離の仕組み2つの分離方式分けられるものの例

遠心分離の仕組み

遠心分離とは、異なる密度(比重)を持つ物質を、遠心力を利用して分離する方法です。遠心分離機の内部にある回転体を高速で回転させ、成分の密度の違いを利用して分離します。

回転している容器の中では、密度の大きい成分が外側へ、密度の小さい成分が内側へ分かれます。

回転している容器を上から見たイメージ外側密度の大きい成分内側密度の小さい成分上部の矢印は、容器の回転方向を示します。
図1 遠心分離の基本的な考え方。実際の装置構造や分離の状態を簡略化した概念図です。

遠心分離の方式は、大きく2つ

代表的な方式には「遠心沈降」と「遠心ろ過」があります。分離したい対象物や、回収したい成分に応じて方式を検討します。

密度の違いを利用する

遠心沈降方式

固形分内壁に密集・堆積液体固形分より内側密度差を利用して分離矢印:外側へ働く遠心力の方向

遠心力で成分を沈降させて分離する方式です。図では、液体より密度の大きい固形分が、容器の内壁に沿って層状に付着する様子を示しています。

ろ材を通して分ける

遠心ろ過方式

ろ材・バスケット固形分ろ材の内側に堆積液体が通過矢印:ろ材を通り、外へ抜ける液体

遠心力によって液体をろ材の外側へ通し、固形分を内側に保持する方式です。固形分と液体を分けるために用います。

液体固形分

図2・3 容器を上から見た模式図です。固形分の保持・排出方法などは機種によって異なります。

どのように分けられるのでしょうか

液体と固形分を分ける「固液分離」

液体中に分散している固形分を分けます。液体をきれいにしたい場合や、固形分を回収したい場合などに検討します。

遠心分離+液体+固形分液体固形分
図4 固液分離の例。分離前と回収する成分を示した模式図です。

2種類の液体と固形分を分ける「三相分離」

互いに混ざり合わず、密度の異なる2種類の液体と固形分を分ける方法です。対象物の性状に合う装置や運転条件を検討します。

原液軽い液体重い液体固形分++

軽い液体重い液体固形分
図5 三相分離の例。図の色や量は説明用であり、特定の処理結果を示すものではありません。

実際の分離の可否や結果は、対象物の密度差、粒子の大きさ、粘度などによって異なります。

遠心分離機が使われる分野

遠心分離機は、研究から生産工程まで、さまざまな分野で利用されています。

医療・医薬研究や製造工程での分離
食品原料や製品の分離・精製
環境回収・再利用のための分離
化学製造工程の分離・品質向上